2025年ライトノベル10選
今年の10選!正確にはラノベ以外のやつが1つ入ってるから9選なんだけど、ここでは俺がルールなので。ラノベ出身の作家が書いた作品なんだからラノベでしょってことで……
去年ファンタジーくるかー?つってたらガチで来たね。ファンタジー書いてる新人のレベル高かったわ。ラブコメ?まぁ……ラノベ読んでない人間でもアニメ見てればそれとなく伝わってしまうレベルだとは思います……
そんなことより今年も面白かったラノベあるんでね。紹介していきますよ。
カフカは空が見えない浮遊洞窟内にある老人ばかりの村で暮らす唯一の子ども。外の世界に憧れを抱きながらも、村に縛られる日々を過ごしていた。
ある日、地上からの来訪者・ハヤテが現れる。なんと彼は、ヒトとは違う犬の特徴を持つ獣人だったのだ。ハヤテの語る刺激的な地上の話に感化されたカフカは、ついに村人たちの反対を振り切り――亡き祖父が遺した飛行機〈コチ三〇六〉を駆り夜明けの空へと飛び出していく!
温かく見守ってくれる大人たちや同世代の友達と出会い成長するカフカは、やがてこの世界のヒトたちの間に起こった悲しい過去を知ることになる。だけどカフカは飛ぶことをやめない、知ることを諦めたりしない。だって――私たちの人生の全てが冒険なのだから!
ノリは完全に児童文学のやつ。獣人が存在する世界で少女が冒険して成長するっていうすごい王道な作品なんだけど、まあ丁寧な作りしてて良い作品なんですよね。近い作品でいうと、今ちょうど映画やってるズートピアなんかがそうだと思う(僕2は見に行けてないんですけど)ほっこり泣きたい時なんかに
ボドゲカフェ『クルマザ』店長代理の常盤孤太郎は、女子高生ギャルバイトの小鳥遊みふるに恋をしていた。「まずはサイコロを振らなきゃ、恋は始まらないぜ」って、彼氏がいるから告白できないんですけどねぇ!
葵せきなが書いてるこのラノ1位獲ったやつですね。あらすじからは想像できないけどこの作品ミステリ要素あるんですよね。アニメ化秒読みだしアニメでいいやの前に原作読んどくのがオススメです(アニメだと2巻どうするんだ問題があるので)ところで今年は『千歳くんはラムネ瓶のなか』がアニメ化されてこのラノの権威が地に落ちた(昔からでは?)こともあって性格の悪いオタクから「この作品もクソなんじゃね?笑」みたいな読みもせずに風評被害を受けてたのは遺憾の意を示しときます
営業成績第1位、契約成立のためには手段を選ばない、凄腕営業マン・鳥井。
アポイント先で刺殺体を発見し、自身も背後から襲われ意識を失ってしまう。
鳥井を襲ったのは、「ビジネス」として家主の殺害を請け負っていた「殺し屋」だった。
目撃者となってしまった鳥井は、口封じとして消されそうになる。
絶体絶命の状況の中で、鳥井は殺し屋相手に「ここで私を殺したら、あなたは必ず後悔します」と語り出す。
「今月のノルマはいくらでしょう? 売上目標は?」
「契約率は25%……、残念ながら、かなり低いと言わざるを得ません」
「どうしてこんな状況になるまでプロの営業を雇わなかったんですか?」
そう……これは商談なのだ。
研ぎ澄まされた営業トークを矢継ぎ早に展開し、場の空気を掌握する鳥井。
「あなたは幸運です。私を雇いませんか? この命に代えて、あなたを救って差し上げます」
契約成立。
鳥井は、殺人請負会社に入社することに。
前代未聞の、「命がけの営業」が始まる――。
俺はこれ作者は絶対ラノベで出すつもりだったと思ってる!!!シリーズものとして出せる作りになっててキャラも普通にラノベなんすよね。電撃から(電撃の作家です)突っぱねられたとしか思えねぇ……作品としてはリーダビリティが高くエンタメとして完成度が高いんで「とにかく面白いエンタメ読みて~」って時にオススメです。
私は、この世界を滅ぼしてしまうかもしれません
世界大戦終結から五十年。フェルザ帝国は強大な軍事力を背景にアルトスタ王国に領土の割譲を迫り、再び戦乱の時代が訪れようとしていた。
そんなある日、王国大使館に亡命希望の少女・ラジャが駆け込んでくる。通訳に任命されたのは、窓際外交官の青年・サピン。国家の利益のために誰かを犠牲にすることが許せない彼は、引き渡しを迫る帝国を、持ち前の知識と交渉力で追い返し、彼女の身柄を守ることに成功する。
その活躍を買われ、帝国との交渉メンバーにも抜擢されたサピンは、ラジャからこの世界の真実と彼女の正体を明かされて――
「だから、ラジャ。生きて、一緒に、アルトスタへ行こう」
世界平和のため、重い使命を背負う少女を救うための"交渉"が始まる!
最初にファンタジー来てるつったけど、特に戦記物はレベル高いと思う。この作品は新人の作家のやつなんだけど正直どっから引っ張て来たんだよってぐらいにはこなれた作りしてんだよな。主人公がヤンウェンリーぶった(銀英伝はアニメちょっとしか見てない)有能でお手軽に気持ちよくなれるし、テーマはかなり重めのやつでシリアス部分もギッシリと身が詰まってて面白いです。
差出人は、この生徒会室にいる!
事の発端は生徒会室の引き出しに入っていた匿名のラブレター。『並木ひと葉様 あなたのことが好きです』。部屋に自由に出入りできたのは生徒会役員の3人だけ。生徒会長候補の才媛・才原京、全校生徒友達のコミュ強ギャル・小内鹿乃愛、校内のファン多数な神絵師・吉野咲姫。この中にわたしを好きな奴がいるはず……! 手紙の差出人・リリーを見つけ出すため、平凡なわたしは3人それぞれとデートすることに。でも、差出人は1人のはずなのになぜかみんな怪しくて……!? 『誰がわたしを好きなのかわからない』ガールズ・ラブコメ!
今年はわたなれがアニメでブイブイ言わせてたけど次はこれが来ます!1巻も別に悪くないんだけど、2巻が特に素晴らしい出来なのでそこまでは読んでほしい。今年の新作では一番泣けた巻なので。僕は百合より異性愛の方が好きなオタクなんですけど、わたなれやコレが好きなのは青春ラブコメとして面白いからです。百合好きにもそうじゃないオタクにも
人に擬態する異形・殺戮魔から人々を護る存在、《探偵》――駆け出しの探偵・冴木探流は、ある依頼を遂行中に殺戮魔と遭遇する。阿鼻叫喚の中、探流の前に現れる謎の美少女・悪食緋蒼。苦戦する探流たちを尻目に、緋蒼は事も無げに殺戮魔を斃して言い放つ。「ねえ探流くん、あなた――緋蒼の探偵さんになってくれないかしら?」その後は探偵候補生の来宇・聖華を仲間に加えて、母校・ホームズ高校の候補生を狙う連続殺人犯《心臓偏食家の殺戮魔》を追う探流だったが、事件は想定外の展開に……。混迷深まる事件究明の鍵は喪われた探流の能力《超探偵》。果たして驚くべき事件の真相とは? そして何より……悪食緋蒼は何者なのか? 気鋭の新星が描く超感覚ミステリ登場!!
ミステリですねぇ。個人的な話なんですけど今年はミステリをけっこう読んでて、その上で言わせてもらうならトリックのレベルは一般と比べても高い方だと思います。普通にこのミスとかにランクインしてても可笑しくない出来だし、もう少し読まれても良い作品だろう。ミステリ読みたいならぜひ
心に憎しみや恨みや妬みを抱いた者は呪いを使う。
人が病気や怪我をしたり、不幸に見舞われたりするのは、この呪いが原因だ。この世界は人を傷つけようとする力に満ちている。
少年ルヌエはジュージュツを教えるために村を訪れたホンゴ・センシの弟子となり技を学ぶ。
家族を殺され、家を焼かれ、次々と呪いが降りかかるルヌエはホンゴの教えと共に旅立つのだった――。
石川博品の新作。読めば分かるけどラノベ要素は正直無い。普段こんなこと言わんし他意は無いけど無いもんは無い。でも作品自体がそういう偏見や悪意と戦っててこの作品がラノベとして出た意義はあるんだよね。本気で"ライトノベル"ってジャンルと向き合ってる作家の一人が石川博品だ(もう一人は平坂読です)
「わたしの脱獄、舐めんなよっ!」
サイレンが鳴り、監視塔のサーチライトが少女――柳葉蒼音を追う。
ここは上海――とある炒飯の監獄。
衣食住のグレードが炒飯で決定される狂った世界。
解放条件は、一年で千皿の炒飯を積み上げること。
「やってられるか脱獄だっ!!!」
世俗を断つ断獄壁、そびえ立つ豪鋼門、精神をえぐり削る懲罰房。
数々の障壁に立ち向かうのは、純白のコックコートをまとった四人の少女。
最後に降り注ぐのは、千皿の炒飯流星群。
――その果てに、少女たちはどこへ辿り着くのか。
前代未聞の炒飯プリズン・ブレイク、ここに開演。
炒飯と脱獄ってなんだよ。いや本当に炒飯と脱獄なんですよ。料理ものと脱獄ものって一見食い合わせが悪そうなんだけど、奇をてらっただけじゃない一つの作品として仕上げてるのが良いんですよね。作中のアレンジ料理とも内容がリンクしてて。鉄鍋のジャンがアニメ化するけどラノベにも面白い中華料理と脱獄の作品があるぜ
フランス革命を阻止するために転生した主人公が奔放する内政もの。いいから黙って読めと言えるぐらいの作品だ。本物のライトノベルを読みたいなら取り合えずこれ読んどけ。まず間違いないから(これが新人は経歴詐称だと思う)
勝ち気で誰よりも『女の子であること』に真摯な少女、九重彩音。
気弱だけど少し意固地な少女、桜庭真白。
ふたりは、ミッション系中高一貫校、清葉女学院の片隅で密かに想いを育んでいた。
彩音は真白の声を、真白は彩音の香りを、一番に愛していた。
ふたりの世界にはふたりしかいなかった、他の誰もいらなかった。
真白は天性の歌声を持ち、彩音は真白の為にアコースティックギターで音を紡ぐ。
揃いの香水を纏って、ストリートライブをおこなうふたり。
その日も、いつも通りに終えて、いつも通りに学院に帰るはずだったのに。
真白が倒れた。
告げられる無慈悲は、一体誰が望んだのか。
「“特発性性転換現象”」
「桜庭真白さんは遠からず、生物学的な男性になるんです」
世界は変わる。
変わりたくないと願う想いすら、逃れ得ぬ渦に巻き込んで。
その純愛さえも、歪む。
今年の新作ベスト。世界って思ったよりも善意で成り立ってて、じゃあその善意を素直に受け取れなくて傷付いてしまう人間はどうすればいいんだよって問題と真っ向から向き合ってて度肝を抜かれる。展開が二転三転して先の読めないエンタメとしての強さもある本当にめちゃくちゃ面白い作品なので是非読んでほしい一冊だ。
ここ数年は特にラブコメ(ラノベ)に冷笑的な態度を取っててラノベ自体の数読めてなかったんだけど、今年は評判の良い作品はファンタジー(門外漢)でも読もうと読んだら大当たり引いたしラブコメにこだわらなければ今でもラノベには面白い作品ある。食わず嫌いはやめて来年もラノベを読んでいきたいと思う。
真ライトノベルランキング
1位 りゅうおうのおしごと!
2位 楽園ノイズ
3位 ミドルノートにさよなら
4位 汝、暗君を愛せよ
5位 殺し屋の営業術
6位 負けヒロインが多すぎる!
7位 デルタとガンマの理学部ノート
8位 アフリカン・ヴードゥー・ジュージュツ
9位 だれがわたしの百合なのか!?
10位 炒飯大脱獄
りゅうおうのおしごと!完結しちゃった。テン年代の心残りが年々減ってってるの嬉しいと同時に悲しくもある。筺底のエルピスも来年完結するし(8巻は溜めててまだ読んでない)このままじゃ老害ラノベおじさん一直線だよ~~
まあそれはいいとして、おもろいラノベ作家一般行き過ぎ問題ってけっこうヤバくないですか?流石に節操ないかなと思って『寝てる場合じゃねえんだよ(竹宮ゆゆこ)』『探偵小石は恋しない(森バジル)』入れなかったんだけどさ。竹宮ゆゆこは今更だけど『殺し屋の営業術』みたいな面白いラノベ書ける作家がこれからも速攻で一般行きだしたら相当ヤバいと思うわ。まあ最悪俺がライトノベルの定義を拡大解釈して解決すればいいんだけど。
それではまた来年
2024年ライトノベル9選
はい。9選です。シンプルに今年あんまり読めなかったので。来年は頑張ろう。
去年はミステリくるか~~~?みたいな話をしてたけど、あんまり来なかったね。逆に(?)今年はSFが強かったな(なんでだよ)じゃあ来年はファンタジーか?
いや、本当はラブコメが来てほしいんですけどね。そういや今年は『負けヒロインが多すぎる!』が頑張ってましたね。なんか久々にラノベ原作がアニメで盛り上がってるの見てちょっと嬉しかったな。アニメ君にもまだまだラノベやれるんだぞって事を分からせる必要があるので今年も書いてきますよ。面白かったラノベをね
SFではあるけど、どっちかっていうとラブコメとして面白い。失礼な話ノベルゲーのライターってラノベ来た時分かりやすくシナリオライターのテキストだなってことが多いんだけど、この人は違ったね。文章はこなれてるし構成力もある。ギャグセンがかなり高くてテンポも良いからいつかラブコメ書いてほしい。ガガガあたりで
中学三年の夏休み。初花晴は脚の負傷で大好きなバスケットボールを遠ざけ、
地方にある祖父母の家に兄とともに滞在している。
祖母ハルの勧めで、近くの山にある祠に兄とお参りに出かけると、その道中、
森の中に広がる池の前にしゃがみ込む、華奢な金髪の少女と出会う。
無表情で「自分の名前を知らない」「死にたい」とつぶやく少女を晴は説得。
一週間だけ生きてみることにした少女をセミちゃんと名付けて友達になろうとする。
しかし、セミちゃんの姿をを見ることができるのは晴だけで、兄らはまったく見えないという。
記憶がまったくないようすのセミちゃんを放っておけない晴は、
祖父母の家に招いて一緒に暮らし、寄り添うことにするが――!?
名作エロゲーみたいな終わり方するし読後感は今年で一番だと思う。ネタバレ食らったらダメな作品ってその言い回しがすでにネタバレじゃねぇかと思うけど、そういう作品です(ネタバレ)とはいえこの作者の作品毎回そんな感じだしな……
全人類の記憶をロックした前代未聞の身代金テロの真相は――。
3Dバイオプリンターの進化で、バックアップから生命を再生できるようになった近未来。世界最先端のテックカンパニーで働くエンジニア・園晴壱(その はるいち)は、突然の異動辞令を受けた直後──意識を失った。
その後バックアップから〈復元〉されて目覚めた晴壱は、なぜか死亡直前の記憶を喪失していた。そのため面会に訪れた保険調査員を名乗る謎の美女・殿森空(とのもり うろ)より、保険金詐欺として多額の債務返済を迫られる。さらに時を同じくして、全人類の記憶のバックアップをロックするという前代未聞の大規模テロが発生。晴壱はその主犯としてまさかの指名手配を受ける。双方の打算から空と手を結んだ晴壱は、身に覚えのない容疑を晴らすため自らの死の真相の解明
あらすじから面白オーラやばいけど実際面白い。謎が謎を呼ぶ展開でグイグイ読ませるから割とガッツリSFだけどSF苦手でも読みやすいとは思う。有名どころのSFかなり混ぜたような作品だしそりゃ面白いんだよな
今年数少ない面白かったラブコメ。年取ってコテコテのラブコメしか読めないアラサーの皆さんに是非読んでほしい。マジでキャラ紹介しかしてなくて一巻で全く話し進んでないの凄いよ(褒めてる)ただ問題が一つあって涼暮皐は打ち切り常習犯なので壮大に何も始まらず打ち切られる可能性はある。読みましょう。
いつか未来の地球。大陸を占める合衆国と南に隣接する首長国連邦は、東西に伸びる3775キロの国境線で200年にも渡って戦争を続けていた。しかしそこに、人の兵士はいない。兵士は全てロボット。そんな戦闘の最前線地帯を二体のロボット、マシューとガルシアはポンコツトラックで移動中。二体の本業は戦闘で壊れた兵士ロボットのスクラップ集め。副業は兵士ロボットたちに向けた「ラジオ番組」の24時間配信。
「……戦場からお送りするファー・イースト・ゴー・ウェスト・チャンネルをお聴ききの皆様、こちらマシューとガルシア。戦線は200年と10日現在、相変わらずの激戦下。俺たちは砲弾が飛び交い兵士同士が壊し合う中、相変わらず暢気に旅を満喫中」
ある日マシューとガルシアが見つけたのは、戦場にいるはずのない「人間」。12歳の少女マリアベルだった。二体と一人の暢気な24時間実況中継の旅は、戦闘真っ只中の長い長い国境地帯を辿る。マリアベルの「家」があるという「西の果て」を目指して
江波光則のSF読んだことなかったけど当たり前のように格が違うレベルで面白いの笑ったわ。AIが台頭してきた現代でのSFとしても読めるんだけど、ラノベ作家割とみんなこのテーマに対して似たようなスタンスなんだよな。長谷敏や白鳥士郎も。ラノベ以外のSFそんな読まんからラノベ作家特有なのか作家は基本このスタンスなのかは知らんけど。何はともあれ江波光則レベルの作家がこんだけ長いこと作家やっててそこまで売れてないのやっぱ納得いかねぇんだよなぁ……
今後次第ではラノベの青春ミステリを代表する作品になると思う。現在のラノベミステリって紙城境介の存在が大きくて意外と本格ミステリ頑張ってますってノリなんだよね。だからこういう王道な青春ミステリって意外と少なくてそこ突いてきたなぁって感じ。決してトリックのレベルが低いわけでもないので本当に青春ミステリとしての完成度が高いと思う。オススメです。
ゾンビになっても未来は明るい。人間の時よりも元気な身体になるし、宇宙飛行士(※酸素や新鮮な食料を必要としないゾンビは、宇宙船や月面基地での仕事に適しています)にだってなれる。
ゾンビだって恋をする。バレンタインデーにはクラスの気になるあの子に、ライバルより高級なゴルゴンゾーラ(※ゾンビは新鮮な食品を嫌いますが、発酵食品は人間と同じものを食べられます)をあげたい。
ゾンビ誕生から「歴史完成」に至る、人間とゾンビの宇宙興亡千年史!
※2519年6月20日「新人類憲章」の成立により、長年差別的であるとされてきた「ゾンビ」という呼称は廃止されました。本書では当時の時代背景と本書の資料的意義を考慮し、一部表現をそのまま掲載しています
ゾンビが発症してから人類が滅びていく時代をショートショートで書いた作品。人類の愚かしさと人類賛歌。今年の新人では頭三つぐらい抜けてる作家だと思う。電撃文庫はマジでこいつ囲っとけ。新人でこのレベルは相当出てこない。
みんな分厚い仮面を被って生きている。だけどそれって真っ黒なウソじゃん。
人間は何枚もの仮面を被って生きている。薄っぺらい笑顔の仮面を何枚も、何枚も被って。そして次第に本当の気持ちをなくしていく。そう気づいたときオレは決心したんだ。
他のやつらみたいに自分を偽るようなことはしないぞ、と。
高校生になり、オレは由衣に運命の恋をする。告白をするが玉砕。彼女は学校の人気者・幸太郎と付き合ってた。
ありのままの自分を否定され傷心のオレは同じく幸太郎に振られた彩音と出会う。
身なりはボサボサ、自己中心的な彩音を見て、オレたちは自らを変革する必要性を悟る。
運命の相手がオレたちじゃないなら、オレたちが運命の相手になればいい。
お互いの想い人になり、運命の相手を略奪する計画を開始する――。
おせぇよ、零真似。いつまで遊んでたんだよお前。だから俺は言っただろ。ポエムで気持ちよくなってんなって。お前が哲学科でそういう話しやるの嫌だったとか知らねぇよ。本質ぶれよ。なぁ、ちょっと本質ぶっただけで頂点目指せるんだから。
青春ラブコメは本質ぶってからがスタートだ
「宇良々川さん、最近ちょっと浮いてね?」
学校の休み時間、すやすやと眠る宇良々川さんは浮いていた――物理的に。
物理学的にあり得ない宇良々川さんの秘密を知った物理学信奉者の菊池一成(通称ハカセ)は考えた。無重力状態にある彼女の体重はゼロの可能性がある……宇良々川さんがパイロットになれば、鳥人間コンテストで大会新記録を出すことも夢ではない! 交通事故で負傷した自分の代わりに人力飛行機のパイロットにするべく宇良々川さんを飛行機部に勧誘するハカセと個性的すぎる部員たち。だが、彼女には誰にも話せないある事情があって……。
物理法則に反する少女と、物理学を信奉する少年。何もかも正反対な二人が織りなす、悲喜こもごもな青春グラヴィティ小説。
今まで四季大雅のことはポテンシャルが高いだけの作家だと思ってた。ただ、今回は流石に本物だった。何がうれしいってこいつ意外とラノベ読んでたんだなってのが分かったこと。どう考えても化物語と俺ガイル意識してたしな。まあ全体的には『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』みてぇだったが。書いてることは『わたしはあなたの涙になりたい』から大きく変わってるわけじゃないんだけど、小手先の才能に技量が追いついた感じだな。
ただ、俺はまだ満足してない。四季大雅という作家はもっとやれると思う。来年はシリーズものをいい加減やってくれ
今年も面白かったんだけどメンツが固定されてきてるような印象があるので来年はどしどしおもろい新人が出来てきて欲しいね
真ライトノベルランキング
一位 りゅうおうのおしごと!
二位 ミモザの告白
三位 クラスで浮いてる宇良々川さん
四位 ソリッドステート・オーバーライド
五位 シャーロック+アカデミー
六位 はじめてのゾンビ生活
七位 セピア×セパレート
八位 がらんどうイミテーションラヴァーズ
九位 わたし、二番目の彼女でいいから。
十位 よって、初恋は証明された。
今年はミモザの告白です。ラノベで久々に傑作がでたわ(りゅうおうのおしごと!は置いといて)正直批判されてもおかしくないラストだからこそ八目迷が小説家としてあの選択をしたのが凄いよ。作家が何を書かなきゃいけないのか分かっててもアレは書きづらいので。正直人は選ぶんだけど、流石にミモザの告白は読んでほしいよね。完結しちゃったから「アニメ化されたら見るわ」も出来ないだろうし。五巻で終わってるのも短すぎず長すぎないので良いですよ。
それではまた来年
『冬期限定ボンボンショコラ事件』 ブレーキを踏む
ネタバレあり
終わった。いや、終わらせたと言った方が正しいか。
突然ですが皆さんはブレーキを踏むと聞かれて何を連想しますか?大多数の人は車が最初に思い浮かぶかも知れませんね。
ですが、当たり前と言えば当たり前で他の使い方も沢山ありますよね。例えば僕は『冬期限定ボンボンショコラ事件』を季節に合わて読みたいと思い今まで読むのに対してブレーキを踏んでいました。
結論から言えば、良かったです。まぁ、読んだ人間なら全員分かっている通り、今の時期に合いすぎた物語になってるからですね
まぁ、それは置いといて、今回の冬期限定では小鳩くんがひき逃げにあったところから始まる。この時点で僕は小市民シリーズにおける青春の終わりとは日常の謎(ミステリのジャンル)の破壊なのかもしれないと薄っすらと思っていた。
なぜ薄っすらかというと、それを認めたくなかったからである。ただでさえ、青春ミステリとしては尖りすぎてると言える小市民シリーズが殺人を(間接的にとはいえ)認めてしまったらこのシリーズの青春であった部分が嘘になってしまうんじゃないかとビビってしまっていたのだ
だが、冬期限定はブレーキを踏んだ。日坂は生きていたのだ。その瞬間「こいつ(米澤穂信)日和ったな」と思った。恐れていた日坂の死が訪れず生きていた。それなのに日和ったなと思った。もっと言うと近親相姦してたってオチでも良かったはずだと………
何故ならそっちの方が殺人の動機として"正しい"からだ
物語の面白さを考えたとき、このシリーズが単巻完結の物語ならアクセルを全開に踏んで読者が不快に思うであろうラストの方が似合ってたと思う。
それでもブレーキを踏んだ。何の意味がある?物語の面白さ以上に僕たちが求めるものがあるのだろうか
やさしくなれないぼくたちへ
自分語りをさせて下さい。僕は優しくなりたいをモットーに生きています。でも露悪的な人間です。どうしようもないぐらい。やさしくなりたいと喚きながら自分の露悪さを隠そうとすらしていない。
想像できないなら想像してみてください。自分が嫌いな日々露悪的な発言をしていながら、やさしくなりたいと言っている人間を。はっきり言ってそんな人間は信用できない。誰が見たって理性のブレーキが効かない露悪的な人間を信用なんて出来ない。それに対して「でも、僕はやさしくなりたいと思ってるんです」なんていったい誰が信じるんだろう。
いや、信じないだろう。そんな露悪的な態度の人間を僕たちは信じない。
それに対して「分かってほしい」だなんて思うのは烏滸がましすらあるだろう。何故なら本質的にそういう人間だし表に出で来る部分を信じるのが普通だからだ。
ところで、小市民でありたいと言いながら全くブレーキが効かずに謎を解いてしまう彼や復讐をしてしまう彼女の「小市民になりたい」という願いは誰が信じてくれるのだろう。本人たちですら信じきれてないような願いを
ジャンルとしての青春ミステリ
極端な話し別に人が死のうが青春ミステリは成り立つ。それでもこの作品は人を殺すのにブレーキを踏んだ。それはきっと小鳩常悟郎の願いを信じてあげられるのが日坂くんだけだったからだ。
「なあ。おまえ、鬱陶しいよ」
例え善意の押し付けだったとしても、これでショックを受けるのは謎を解きたいだけの人間だったらありえないのは論理から推測できる。だから小鳩くん本人ですら信じてないような願いをすくい上げるには古典的な青春ミステリ像を守る必要性があった。
ただ別に無視してもよかったとも思う。実際『秋期限定栗きんとん事件』ではそれらを無視したうえで納得のいく作りになってたから。
それでもブレーキを踏んで、小鳩くんの願いを無視しなかったこの作品はやさしさに溢れている。いや、甘いか。スイーツのようにね
世の中の殺人は大半が感情的なものだ。それらを止めることが出来るのは理性。きっと誰だって常に理性的な人間であろうとするのは難しいだろう。殺人とまではいかないでもダメだと分かってるのに理性のブレーキが効かないときはきっとある。
だから僕たちは理性と感情の狭間で生きていく
どちらも重要だと信じて
『ペルソナ3』過ぎ去った青き時代 散る櫻
![京都の鴨川周辺でゆったりと休日を過ごしてみるのはいかがでしょうか? | caedeKyoto[カエデ京都] 紅葉と伝統美を引き継ぐバッグ](https://caede-kyoto.com/wp/wp-content/uploads/2018/05/FUNATSURU%E4%BA%AC%E9%83%BD.jpg)
ソメイヨシノの大半はクローンであり、日本で咲いている多くの桜がソメイヨシノである。そしてそんな人工的に作られた桜を見て今年も桜が綺麗だと人は言う。
これほどまで人が偽物の美を崇めている瞬間は早々存在しないだろう。
前提として人は偽物と本物の美を見分けらず、見分けたうえで偽物の美を肯定することが往々にしてある事を""僕たち""は知っているはずだ。
このペルソナシリーズと呼ばれるゲームは基本的に学園ジュブナイルである(3,4,5,)そんでペルソナの一番面白い所は学園ジュブナイルを上手く使った青春体験型のゲームであるところだと思ってたので3も非常に面白かった。特に今回はストーリーが想像以上に良かった(3はストーリーが良いってのは知ってた)
面白い話ほど読み進めたい。
けれど、読み進むのが怖い。
読み終わると、また『僕』に戻ってきてしまうだろう?
逃げられない『僕』に...
優しくて幸せで、ありきたりで、希望にあふれた...
そんな話が読みたいな...
そうしたら僕は、『僕』に戻ってきても悲しくならないような気がするから...
人は『私』から逃げられない。物語にどれだけ触れようが、それらは偽物であり『私』は『私』に戻ってきてしまう。そんな行為に意味なんてないだろう。
僕が生きた意味っていうのは...
僕が考えることじゃない。
誰かにとって、何かの意味があるかってことだ。
つまり僕は...僕も君も、誰もが...
『生まれた』ってことが、生きた意味なんだ。
それでも、神木コミュでは答えが示される。でもだったら、『ペルソナ3』という青春体験型ゲームの意味はどこに存在しているのか。偽物の青春の価値はどこに存在しているのか。自己啓発以外に(それが悪いことではないんだが......)
そこで出てくるのがアイギスだ。
...わたしに命じられた目的が、今、わかりました...
わたしは...『生きろ』と命じられた機械。
命じたのは...わたし自身。
怖くても『生きて』みよう...
わたしは、わたしと約束したから...
アイギスは機械だ。もちろん機械は人の為に作られたモノであり人ではない。ソメイヨシノが作られた自然であるように。そんなアイギスが自由意思を示して自分の過ごしてきた日々が輝いていたことに後になってから気づく。
これはプレイヤーとのリンクでもあるように思っていて、というのもペルソナ3自体が中盤あたりから話が重くなってテーマもジュブナイルから離れてくるからである。
プレイヤーにとってキャラクターは人間ではない。それは偽物であり、人の為に作られたフィクションでしかない。だがソメイヨシノを見て人が美しいと思うように、偽物の青春を美しいと思うのがそんなにおかしいことだろうか?
機械に心があるなら身体が機械でも、人を愛するように人は物を愛することが出来るだろう。たとえ、それが偽物と呼ばれるものだとしても
生きる事は『人との繋がり』なのに、命は有限で、別れを避けられない。
悲しいけれど、わたしと理さんにも、
いつかそれは訪れる...
全てのものは、消えて、生まれて、
常に移り変わってゆく...
有限で、はかないもの。
だヵらこそ、大事でいとおしくて、
無駄にできないって思える...
ペルソナ3ではアイギスだけが死なない存在として主人公を看取るが、機械もいずれは機能を停止する。未来に永遠はないが過去はどうなのだろう。きっと主観による変化はあるだろう。それでもアイギスは"あなた"を守ると最後まで言い続けた。
終わってしまうから......有限で主観だからこそ、過去を永遠にさせようとすることが僕たちには出来るのだ。
時は、待たない。
だけど今年も桜が咲く。そのたびに、思い出すだろう
過ぎ去った青き時代の美しさを
そしてその青は月日に色あせても変わらず青いはずだ
2023年ライトノベル10選
来たね。ミステリーが。ライトノベルの潮目を変える激流の時代が
ってのが理想なんだよな。でも現実はまだそんな時代来てない。分かってますよ、そんなこと。これが個人的な理想であることも
それでも流れが変わる気配は僕だけではなくライトノベルの読者であるならば感じていることだろう。であるならば、叫ばせてもらおう
ミステリーの流れがライトノベルに来ていると!!!!!
増加する凶悪犯罪に対抗し、探偵という職業の必要性が飛躍的に高まった現代。
日本で唯一「国家探偵資格」を取得できる超難関校・真理峰探偵学園に今年、とある少年と少女が入学する。
一人はかつて〈犯罪王〉と称された男の孫・不実崎未咲。
もう一人は〈探偵王〉の養女・詩亜・E・ヘーゼルダイン。
宿敵同士の末裔二人が、ここに邂逅したのだ!
そして始まる学園の日々。早速入学式から模擬事件が発生!?
しかも、一番先に正解したはずの詩亜よりなぜか不実崎の方が点数が高くて──
「私は──あなたに挑戦します!」
「後悔すんなよ、お姫様」
これは、真実を競い合う新たな学園黙示録。最高峰の知的興奮がここにある!
俺がお前らにミステリーの楽しさを懇切丁寧に教えてやるよ!!!
捻くれた読み方をするならそういう感じの作品です。紙城境介の前作『僕が答える君の謎解き』は作者自らが自身に対して本格ミステリも書けるんだと自画自賛していたが、ライトノベルの読者からの評価はそこまで高くはならなかった。だからなのだろうか?今作は二巻までミステリである以前にエンタメであることを強く意識している(ミステリがエンタメであることは前提として)。今後この作品がどういう方向に進むかは分からないがどちら、あるいは両方を選択したとしても二巻までがそうであるように面白い作品になるのだろうと信じている。
僕のようなミステリ初心者にも楽しく読んでもらえるようなライトノベルだと思います
年が明けてからもずっと「冬」が続くという異常気象。
気温のあがらない夏、九月に降る雪。コメの収穫は絶望的で、原油価格は上昇し続け、消費は冷えこんでいる。もう世界は終わってしまったのかもしれないと、人々は日に日に絶望を深めていった。
神奈川県の出海町にある海水浴場も一面雪で覆われ、サーファーも釣り客もヨットのオーナーも姿を消した。この町で育った高校生、天城幸久にはこれまで想像もつかなかった光景だった。降り続く雪でリモート授業も今では当たり前になっている。世界はもうすっかり変わってしまったのだ。
雪かきスコップを手に幸久は近所のとある場所へとやってくる。
金属製の門をくぐった先には、前面が総ガラス張りの変わったデザインの家が建つ。その敷地内で雪かきをしている女の子がいる。高校からこの町へ越してきた同級生、真瀬美波だ。彼女はこの家にひとりで住んでいる。
幸久は彼女の家へと通い、雪かきを手伝うことが日課になっている。
幸久と美波はすでに交際しているのだが、学校ではほとんど会話もしないため、クラスメイトたちは誰もその事実を知らない。
雪に閉ざされた世界のなか、二人は秘密のデートを重ねていく。
なんというか僕たちは少年少女の限界に意味を持たせすぎてたんじゃないだろうか?皆さん『秒速五センチメートル』『天気の子』は好きですか?僕は好きです。ポストコロナのライトノベルは今年そこそこ出てきましたが、この作品はコロナ禍のメタファーとしては上手く機能していない。それでも今年最もセカイ系の文脈で新海誠とは違う回答を叩きつけたライトノベルだとは言えるだろう。途中から純文学テイストの文章も出てくる石川博品の作風の広さも見どころである。
最近のラノベSF実際すくねぇだろ!?つって切れてたら普通に出てきたよね。オタクジャンルで絶対出てくるような量子力学の話が続いてくけど、後半からの展開は魂を感じる出来に仕上がってるので読んでみて欲しい。俺つばのストーリー部分に影響を受けてるようなラノベあるんだなと思ったよ
彼女を推すことに青春の全てを捧げ、V界隈でも名を馳せていた高校生の苅部業は、乃亜の魂の醜態がネット上に晒され、大炎上したことで人生が一変する。
「おれはあの夜に死んだ……」
運営から推しの臨終を告げられ絶望した業は、高校を休学し一年後VTuberの炎上ネタを扱うブロガーとして日々を過ごしていた。
そんな業の元に『自分のVTuberを炎上させてほしい』という依頼を持ち込む美少女、小鴉海那が現れ――。
「これは人助け……いえ、VTuber助けみたいなものです」
『推し』の最期をプロデュースする救済と再生の物語
推しって言葉キモイよな。分かるよ。ニコ生の配信者が絵被っただけで持て囃される文化意味わかんねぇよな。分かるよ。それでも喪失と再生というテーマは普遍的なものであり上手くやれば響くものがあるだろう。そして僕は推しってやつを上手く理解できないがこれも一つの喪失と再生の物語として成り立っているのは分かる。そういう力強さを感じる物語だ。
そもそも妻が亡くなってからの再生とかも結婚すらしてねぇんだから別に特別感情移入出来ないしな……
磯原めだかは、人とはちょっと違う感性を持つ女の子。
ちいさく生まれてちいさく育ち、欲望らしい欲望もほとんどない。物欲がない、食欲がない、恋愛に興味がない、将来は何者にもなりたくない。できれば二十歳で死にたい……。
オナラばかりする父、二度のがんを克服した母、いたずら好きでクリエイティブな兄、ゆかいな家族に支えられて、それなりに楽しく暮らしてきたけれど、就職のために実家を離れると、事件は起こった。上司のパワハラに耐えかね、心を病み、たった一ヶ月で実家にとんぼ返りしてしまったのだ。
逃げ込むように、こころ落ち着くバスタブのなかで暮らし始めることに。マットレスを敷き、ぬいぐるみを梱包材みたいに詰め、パソコンや小型冷蔵庫、電気ケトルを持ち込み……。さらには防音設備や冷暖房が完備され、バスルームが快適空間へと変貌を遂げていく。
けれど、磯原家もずっとそのままというわけにはいかなくて……。
面白かったんじゃないですか
“妖精の淑女”と渾名されるイカサマ霊媒師・グリフィスが招かれたのは、帝国屈指の幽霊屋敷・涜神館。
悪魔崇拝の牙城であったその館には、帝国が誇る本物の霊能力者が集っていた。
交霊会で得た霊の証言から館の謎の解明を試みる彼らを、何者かの魔手が続々と屠り去ってしまう……。
この館で一体何が起こっていたのか?
この事件は論理で解けるものなのか?
殺人と超常現象と伝承とが絡み合う先に、館に眠る忌まわしき真実が浮上するーーーー!!
ミステリとしてはずば抜けた面白さだった思う。超能力者が出てくる特殊設定ミステリって奴なんだろうが論理と超能力のバランスが本当に良かったよ。悪かったところは犯人が分かってから展開が適当過ぎたところ。今年ミステリのラノベ読みたいならこれしかない!!!
2025年。
人類観測史上最大規模の太陽フレアが発生、突然の磁気嵐が地球を襲った。
その影響で起こった大規模停電により、日本は通信、インフラがストップする異常事態に陥る。
その日、東京・渋谷で偶然初恋の女性・水星と再会した元自衛官の陸は、水星の妹・金星から大規模停電の理由と、「ある事実」を知らされる。
文明が停止し、パニックに陥る東京ーーそんな状況下で、かつての想い人の命と、東京に危機が迫っていた。
自身の姉の命の為にもじっとはしていられない金星と、自らできることは何があるのか迷う陸。
情報、交通手段、手助けなし。
出会ったばかりの金星と陸、たった二人の任務が始まった。
物語に触れるときは癖でテーマ中心に読み解こうと自然になってしまって、だから読んでる途中にそういう考えが全然浮かばない作品って僕にとっては少ないんないですよ。特にラノベはサブカルチャーの中でもテーマ性を重視してる作品が多いので。でもこのラノベ読んでてテーマが気になんないんですよ。無いわけじゃないけどそれ以上に面白いポイントが多数に散りばめられていて気にならない。
読者に「面白かった」の一言で終わらせたくなる作品は決して作者が何も考えず書いてるわけではなく、語らせない強さを持った作品だと思う。そんな一作です。
人類滅亡の危機が発表されてから二年が経ち、世界はとっくに恐怖することに疲れていた。誰もが、どうしようもない現実を忘れてダラダラと毎日を過ごしている。そんな、人類最後の夏休み。
夢を投げ出した少年はずっと好きだった幼馴染との距離感がわからず戸惑い、スランプ中の文芸部部長は場末のゲーセンでゾンビをド派手に蹴散らす少女と出会い、やさぐれモード全開の女子高生は謎だらけの転校生を尾行し、重大な秘密を抱える少女は廃墟マニアの恋人との最後のデートに臨み、ひねくれ者の少年は女子高生監督に弱みを握られて人類最後の映画を撮る――。
どうせ終わる世界で繰り広げられる、少年少女のひと夏の物語。
エモぶってちゃぁ!!!!!切実さなんて出ねぇんだよ!!!!!!!!!!!出ないの。エモぶってるだけのライトノベルに切実さなんて。ポストコロナの作品としてただメタファーやって終わるんじゃなくて、世界の掘り下げとその世界に生きてる人間たちの切実さを抽出することを重視してたこのラノベ愛です。物語を愛してなくちゃこんな小説は書けないだろうし二重で愛です。物語が好きで物語を信じているオタクにお勧めしたい。
真面目な生徒会長、清瀬まつり。彼女が放課後ラブホテルで何しているのか、その秘密を知ってしまったことから、おれと彼女の関係は始まった。ホテルでおれに見せるまつりの表情は、学校の物とはまるで違っていて――
愛で世界が救われんのかよ。世界を肯定出来ない人間が愛だけで全部救えんのかって言ってんの!!!!!!
………てかもう我慢できないから瀬戸口廉也の話するんだけど、carnivalみてぇな作品だなぁと思ったよこれ。ただ違うのはオスカーワイルドばりの皮肉を効かせながら、それでも世界を愛そうとした魂の文章があること。carnivalの「片思いだ」はガチで最高の台詞だが全てを諦めているようなmusicus!以前の瀬戸口廉也の文章であり個人的に気にくわないんですよね。『生徒会長との待ち合わせは、いつもホテル。』がハッピーエンドだとは思わないが、それでも彼と彼女が生きていくのだろう。そう信じさせてくれるような物語だ。今年の新作マイベストです。
今年このラノにこの作品が入れれたらどうなってんただろうとは思う。それぐらい完成度が高く万人受けする物語で、ライトノベルでもちゃんと面白いと評価されて売れる事があるんだなって希望を持てる作品だったね。ミステリ要素もあるしこれが一位獲ってたら来年マジでミステリブーム来そうだなぁって感じだったけど……
それはそれとして今年ラノベ普段読んでない人間に一冊進めるとしたらこれ以外ないと思う。外した作品を読みたくない人間にとっては優等生な一冊。
いや~どうでしたか?皆さんにとって今年のライトノベルは。僕はラブコメの流れが少し変わりそうで良かったですけど。まぁ来年どうなってるかなんて分からないんでね。祈りながら待ちますよ。この調子で面白いライトノベルが出てくることを
真ライトノベルランキング
一位 りゅうおうのおしごと!
二位 楽園ノイズ
三位 わたし、二番目の彼女でいいから。
四位 生徒会長との待ち合わせは、いつもホテル。
五位 十五光年より遠くない
六位 負けヒロインが多すぎる!
七位 シャーロック+アカデミー
八位 ミモザの告白
九位 誰が勇者を殺したか
十位 冬にそむく
もういつメン過ぎて語る事がねぇわ。ただ一つ語りたいことがあるとすれば『りゅうおうのおしごと!』だな。ここ二年ぐらいの対抗馬がいなくての一位と言うよりはいても絶対に勝てないだろうなと思えるぐらいの魂の一冊だったと思う。18巻は。AIと人間をテーマにした小説として長谷敏の『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』に全然負けてない人間性の回帰のSFとして傑作だったから。まぁあなた方は読まないんでしょ?作者がキモいもんな。いや作者が嫌いで読んでない作家なんて僕もいるんで別に良いんですけど………
いや嘘。多分来年完結するんで完結したら一気に読んでみてください。マジで面白いんで。
それではまた来年
ライトノベルの廃りと流行り
読んでねぇよ。知らねぇよ。SFがどうのこうの知らねぇよ。ラノベが衰退したとかしてないとかも知らねぇよ
両方キモイのは分かるけどよ。いやキモイって。知らねぇよ。なぁ
ラノベにSFはあるって、あるにはあるけど別に流行ってはねぇだろ。それも『筺底のエルピス』だの『ストライクフォール』だの何年前だよ。『ユア・フォルマ』すら最近ではなくなってきてると俺は思ってるんだが……
そりゃラノベにSFを求めてる人間に今のラノベが面白くないのはしょうがねぇだろうが、流行ってねぇんだから
全部は読んでねぇけど『月とライカと吸血姫』の名前は出してたし(そこで読むのやめたが)多少は"最近"のラノベ追ってた人間じゃないのか?
そういう人間に対してエルピスだのストライクフォール上げてどうすんだよ?
素直に今のライトノベルはSFが流行ってないしお前は客じゃないって言えば終わる話だろ
それを言えないのは欺瞞だろうが………!!!!
で、SFのオタクは全てキショいってのは皆さん分かってると思うのですが、同時にキショいオタクが生息しているミステリは現在ライトノベルで流行ってます。ライトノベルを読んでいたら分かると思うけど(このブログではデータなんて一つも出す気はない)
数年前までラノベは異世界ファンタジーとばかり言われてきたが、今では(文庫)空前のラブコメブームが来ていて、ミステリも流行りだしてきている。
これはライトノベルに対する擁護だがお前らみたいなキモ・オタク全ての要望に応えるほどライトノベルはきっと大きくない。もし、もっとラノベのデカさを主張したい人間がいるなら今後、作家/編集者として俺の主張を覆してほしい
なので、くだらない言い訳はやめて本音で喋ろうぜって話です。
俺はラブコメが好きだ(ドンッ!)でも今のおもんないシチュエーションラブコメの大喜利が大嫌いだ!だから今のライトノベルは暗黒期で最悪だと思ってる。何故なら俺が嫌いだからだ!!!!!!!!!!!!!
『風立ちぬ』美と醜悪のアンビバレント

「貧乏な国が飛行機を持ちたがる。それで俺たちは飛行機を作れる。矛盾だ。明日、東京へ行ってくる。嫁をもらうんだ」
「嫁?」
「本腰を据えて仕事をするために所帯を持つ。これも矛盾だ」
今の悲しさを記録しておく。
『君たちはどう生きるか』のネタバレあります
君たちはどう生きるか、皆さんは見ましたか?僕は見ました。人生であまりジブリの作品見たことが無かったんですけど、この作品を見終わったときは怒りが湧いてきた。
それはこの作品から物語の諦念を見出したから。普通に見たらあの塔はジブリのメタファーでって、感じなんだろうが、僕には物語そのものに対する諦めに見えた。
最後に主人公が物語を取らずに現実を選択するのはタイトル通り選択肢を用意していて、好きに生きろよってことなんだろう。(メタファーを素直に受け取るなら息子を映画にかかわらせたことに対する後悔でもある)
ただ、眞人は宮崎駿自身でもあると思っていて、そうなった場合この作品のラストは物語に対する諦念に映るだろう。自分の力量不足でこれ以上は言葉にできないが、この作品から希望を見出すことは今後も無いと思う
それで、ここ数日ぐらい宮崎駿は昔は面白かったんじゃないか会を一人で開催してジブリの映画を見続けていた。
そうして出会ったのが『風立ちぬ』である。
主人公である堀越二郎は飛行機が好きで、飛行機の設計に携わる仕事に就くが、それは戦争の道具になり果てる(この時点で彼のエゴイズムが見受けられる)
親友の本庄が分かりやすいがこの作品の設計師は反戦思想に近いモノを持っていて、それでも飛行機を作っている。これもまたアンビバレントである。
宮崎駿自身が飛行機好きで左翼である事を考えるのは面白くないやり方だが、そう考えるとやっぱり分かりやすくはなるだろう。
ヒロインである里見菜穂子が最後に山に帰ってくシーン
「美しいところだけ、好きな人に見てもらったのね」
ここで全てが氷解する。堀越二郎は自己中心的な人間であり、また、里見菜穂子も自己中心的な人間である。愛するがゆえに自分は仕事しながら嫁を自分の元に置いておく。愛するがゆえに美しいところだけ見てもらって病弱する所は夫に見せない
この関係性は一見すると美しくもありよく考えると醜くもある。それはエゴイズムだけで成り立っているからだ。
この様に美しいところだけを切り取った作品が『風立ちぬ』である。戦争の描写が殆ど無いのもそういう理由であると個人的に思っている。
宮崎駿はこの作品で美しいところしか見せたくなかったのだ
それは堀越二郎が作中で見ていた夢の世界であり、幻想の世界だ
だがそれを出来る唯一の表現がある
それはフィクションだ
実際のモデルが存在していながら都合のいい所だけ切り取るこの物語はノンフィクション風である完璧なファンタジーだ。
人は完璧なファンタジーを見たとき、偽りであると感じる。あまりにも綺麗すぎるモノには裏があると思ってしまうから
だから完全な美は虚構にしか存在しなく、そこには醜さが存在している。
虚構の美を描こうとしたら醜さも出てしまう
矛盾だよ、これも





























